悩める人
転職しても今より良い補償はないし…
と悩んでいませんか?
- 仕事のモチベーションが低下しているの続けてしまう
- 転職に踏ん切りがつかず、決断できない
理由には、実は「脳の問題」があります。
本記事は、モチベーションが低下しても結局転職しない社畜の生まれ方について心理学的な観点での仕組みを解説しています。
この記事の内容
やる気のない仕事を続けてしまう衝撃的な理由
- モチベーションが激低い
- 上司のパワハラ
- 残業続きのブラック
こんな会社に勤めているのに何故かやめない社畜の人っていますよね。実はこれらには明確な理由があります。
結論
実は脳の問題。
「認知バイアス」というのが影響しています。
認知バイアスとは?
「バイアス」とは先入観、偏見、偏りといったような意味です。
つまり認知バイアスとは、
- 認知の偏見
- 認知の偏り
といったような意味となります。
例えば、会社で営業成績が「優秀な人」「優秀じゃない人」がいます。
- 優秀な人 → 営業以外のことをやっても優秀な気がする
- 優秀じゃない人 → 他の仕事をやらせても「優秀じゃない」気がしています。
これが認知バイアスです。
イケメン政治家はブサメン政治家よりも得票率が高い
1974年にカナダで大々的な選挙がありました。
その選挙の調査では、容姿がイケメンの政治家はイケメンでない政治家の2.5倍もの票を獲得していたそうです。
そして、その理由が非常に重要です。
投票者の73%が「投票したのはイケメンだからではない」と答えました。
(「イケメンだから思わず投票してしまった」と答えたのは14%にすぎませんでした。)
イケメンに投票した人たちは
- 人柄が信頼できる
- 政策に期待できる
- 実績がある
というのを理由に投票したと答えたそうです。
つまり、人々(有権者たち)は「イケメンだから投票した」という自覚なしにイケメンに投票してしまっていたのです。
人はあるひとつの情報から、その他の情報を偏りをもって見てしまう傾向があります。
悩める人
ちゃんと判断できる人だってたくさんいるでしょ?
しかし、同様の調査結果は山ほどあります。
あくまでこれは、科学的手法で検証された「認知の偏り」の傾向です。
仕事のモチベーション低下をなかったことにしてしまう【認知的不協和】
認知的不協和とは、認知バイアスのひとつで、矛盾を感じることを脳が無意識に書き換えてしまうことです。
認知的不協和
例えば
- タバコを吸う
- タバコは健康に悪い
これは誰しも知っている事実ですが、タバコを吸う人は一定数います。
つまり、「タバコは健康に悪いけど、タバコを吸いたい」というのは矛盾する認知です。
人間の脳は、この矛盾に耐えられず矛盾を解消しようとしてしまいます。
- タバコを吸う
- タバコは健康に悪い → でもタバコを吸っていても健康な人もいるしな
こうして脳内で無意識にバイアスをかけてタバコを吸うことを正当化していきます。
フェスティンガーとカールスミスの実験
フェスティンガーとカールスミスという研修者が検証した例を紹介します。
<STEP.1>
被験者は2つのグループに分けられ、「つまらない作業を1時間させられました」
<STEP.2>
次に作業を行う人たちに「この作業は面白かった」と言いなさいと命じられました。
その代わり、
- グループ①の人には20ドル
- グループ②の人には1ドル
それを言う報酬を与えられました
<STEP.3>
被験者(最初につまらない作業した人たち)たちに「作業は面白かったですか?」と尋ねました
結果は、20ドルをもらった人たちよりも1ドルもらった人たちの方が「作業は面白かった」と答えた人が多かった。
つまり、安い報酬をもらった人たちのほうが「面白い」と感じていた。という結果でした。
悩める人
という人の方が多いんじゃないの?
これも認知バイアスのひとつ、認知的不協和の影響です。
脳内では「報酬が多い」ということと「仕事がつまない」ということが整合している状態です。
しかし、「報酬は少ない」けど「仕事がつまらない」というのは矛盾が起きます。
人はこの矛盾を解消するために「仕事は面白かった」と無意識に書き換えてしまうのです。
これが認知的不協和の効果です。これで社畜の育成が完了してしまうわけです。
この認知的不協和を知ることによって、自身に起きる不協和に惑わされることを抑制し、今までよりも適切な判断、決断をすることができるようになります。
- 自分は社畜だった
- ブラック企業だと思っていても辞められなかった理由がわかった
と感じる方は、次に以下の記事にも目を通してください。すぐに行動すべきです。

▼参考サイトはこちら
参考 認知的不協和の具体例となる実験結果いろんな情報を集めたサイト<br />転職活動は面倒なので今のままでいいやと思う【デフォルト値バイアス】
デフォルト値バイアスとは、人間は判断が難しいときに無意識に思考を放棄してデフォルト値を選んでしまうというバイアスです。
デフォルト値バイアス
例えば
- 今のままブラック企業A社に居続ける
- B社に転職する
- C社に転職する
難しい判断を迫られたときに「B社に転職しても良い職場かはわからない」「C社は給料が高いけどもっとブラックかもしれない」
このように思考を放棄し、ベストな選択ではなく無意識にデフォルト値を選んでしまいます。
つまり「転職せずにA社に居続ける」という選択をしてしまうのです。それも無意識に。
「臓器提供」の同意率100%のオーストリア
もうひとつ例を紹介します。各国の「臓器提供」の同意率の示した表です。
ドイツ | 12% |
スウェーデン | 86% |
オーストリア | ほぼ100% |
デンマーク | 4% |
当たり前ですが、これだけ見ると多くの人は「ドイツは低い。オーストリアは高い。」と思います。
しかし、理由があります。
- ドイツ → 臓器提供したくないと思う人がアンケートに☑を入れる
- オーストリア → 臓器提供したいと思う人がアンケートに☑を入れる
つまり、デフォルト値が違うのです。
臓器提供ともなると非常に難しい判断です。
即答で「できる」と言える人なんて日本にはほとんどいないと思います。
こういった難しい判断が求められると人は思考を放棄して、無意識にデフォルト値を選んでしまう傾向にあります。
アンケートに記載された「あなたは脳死したときに臓器提供したいですか?」と問われることで思考を放棄し☑してしまうのです。
このように、そもそものデフォルト値によって無意識の判断は変化してしまいます。
先の例でも「そもそも良い企業に勤めている」ことがデフォルト値であれば判断はまた変わってくるでしょう。
まとめ
- 認知バイアスを知ることで、自分の思考の偏りを抑制し今までよりも良い判断ができるかもしれない
- 認知的不協和のように思考の矛盾を解消するために今の職場が良いと感じてしまう
- 不確定な難しい思考は放棄することで「今の職場に居続けよう」と判断してしまう
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